家庭訪問型子育て支援「ホームスタート」
3月22日(木)、西東京市のNPO法人・ワーカーズコレクティブ「ちろりん村」を見学しました。同じ建物の1階では保育園「ぽむ」、上の階では子育て広場「ぶらんこ」や地域交流の場「とねりこサロン」、その他さまざまな講座などを運営しています。家庭訪問型子育て支援「産前からのホームスタート」について事務局長の吉田さんにお話を伺いました。
|
児童相談所が対応した児童虐待の件数は2016年度には過去最多となり、0歳児の虐待死の数が最も多いということです。孤立しがちな在宅での子育てで、支援の届かない親子に何とか寄り添うことができないかと、「ホームスタート」を選んだそうです。すでに各自治体には相談、広場などの子育て支援事業はありますが、実際に困っているのはそういった場所に「来られないひと」の方で、この訪問型の支援は全国98市区町村で行なわれているそうです。
利用したい人からメールかファックスで連絡をもらうと、まずは「オーガナイザー」が訪問し利用者の要望を聞き、これから訪問する「ホームビジター」をコーディネートします。ビジターは研修を受けたボランティアですが、地域の先輩ママ的な親しみやすさも備えています。じっくり話を聞くことで利用者の元気が回復していくのがわかるそうです。利用者の方からは「孤立感の解消」「親自身の心の安定」に役立ったという声が多く届いているそうです。
子育て中で「とにかく話を聞いてほしい」「初めての出産で不安」「引っ越してきて地域のことを知りたい」など、ほんの少し手助けがほしい・・・そう思った時に利用して安心な子育てへとつなげていきます。そして子育てに一段落した女性たちが今度は支援する側に立って支援の循環ができることで、安心な子育ての環境づくりに役立っていると話されました。