新たな遺伝子操作 「ゲノム編集」とは?
10月14日(月)、―「ゲノム編集食品」の問題点を知ろう!という学習会を、上田昌文さん(NPO市民科学研究室代表)を講師に、開催しました。そもそも遺伝子とは?「遺伝子組み換え」と「ゲノム編集」の共通点や違いは何か。生物学の知識がないとかなり厳しい説明が当初は続きました。
しかしそのへんの理解は難しくても、「遺伝子組み換え食品」が日本国内では商業化されてなくても、飼料や調味料の原料として大量輸入されており、日本はすでに遺伝子組み換え食品大国になっている(上田さんによれば、認可数は世界トップ!)、そんな国で10月1日から「ゲノム編集食品」については「表示しなくてよい」「安全審査不要」「ゲノム編集をしたかどうかの届け出は任意」として解禁されたことで、科学者や企業はホクホクだろうと上田さんは言います。その基準はアメリカに倣ったもので、EUは「製造過程で少なくとも遺伝子をいじったらそれを表示する」という基準にしており、日本は消費者の立場に立つ姿勢を放棄していると言わざるを得ない!と怒りに満ちた話でした。
アメリカでは「ゲノム編集」をした大豆の大豆油が「NON-GMO」「organic」と表示され、「高オレイン酸」で健康食品だと出回っています。ますます混乱‼ しかしこのようなことが現実に起こっていると、知識がないからと政府や企業に任せてもいられない。消費者だけでなく、農家にとっても種をどのように選んだらよいのかわからない――そんな時代になる怖さを実感しました。
科学技術の「進歩」により、遺伝子組み換え食品以上に短期間で狙った場所の遺伝子を改変でき、しかも従来の「品種改良」と表向きは変わらないとの触れ込みの食品によって、私たちはいよいよ「自然」からかけ離れた食べ物と遭遇する時代になる。しかし本当に「同じ」なのかはとても確認が難しい。お金も時間もかかる確認は政府も企業も行わない。これを消費者は本当に容認していいのか問われているという話でした(軍事も科学技術も政府はアメリカの言いなりだ…)。